アクリル加工とは
アクリルを使うことでLEDの光を直接見せるのではなく
光を面で発光させることができるので、従来のLED加工とは違った
柔らかい光を演出でき、手法によって色々な加工が可能になります。
アウディやBMWの純正ヘッドライト、テールのような
デザイン性のあるヘッドライト加工、テール加工を
ワンオフで造りたいという思いから、色々な加工に取り組んでいます。
形だけでなく、文字やロゴも刻印できるので
ブランド名、ショップ名や、チームの名前もライト内で発光させることができます。
アクリルを使った加工方法
アクリルを色々な手法で加工することが可能です。
スペースの問題などで、どの手法になるかは車種によっても区々です。
大きく分けて2つのプランとなり
ご予算に合わせてご提案させていただきます。
・標準作業 = レーザーカットしたアクリルへ拡散処理を行う
・こだわり作業 = レーザーカットしたアクリルのエッジを
斜めに落とす、アールをかけるなど3D構造で細かい部分へも
こだわりを持って作業を行います。
※ご指定がない場合は標準作業で製作となります
□立体成形□
※こだわり作業での製作例
単にアクリルを使うだけでなく、ディテールに拘る場合に使う製法。
厚み、奥行きなどによって可否がございますが
製作時間に余裕をいただける場合はお客さまご希望の成形や
弊社の感性で取り入れるなどご対応させていただいております。
□インナーへの埋め込み□
主にヘッドライトで使う手法で、インナーをカットしてアクリルを埋め込む。
狭いスペースでもキレイに発光させることができます。
□削りだし□
その名の通り、アクリル板やブロックから削りだします。
立体にすることができるので、自然な形に加工できることが多いです。
□フィン□
表面処理したアクリルの断面や横面を光らせる手法。
こちらも立体感を出すことができます。
□パネル□
アクリルをはめこむベースごと模る手法。
手作業では困難な凹カットが行えるため、ガラッと印象を変えることが可能。
この写真は、型を元にデータを製作している段階です。
分かりやすいように色を入れてみました。
この段階で、おおよその完成イメージを描いておきます。
データを見ると、歪んでいるように思うところもありますが
実際のライトの中に、真っ直ぐな直線なんてほとんどありません。
その為、初歩段階の型を取る作業は非常に重要になります。
このデータを元に組み上げていったのが下の写真です。
言葉では簡単に書けますが、これまでの段階でも莫大な時間がかかっていますが
これから行う加工は、なお時間がかかります。
切るところまでは加工機が行ってくれますが
ここからの1つ1つのパーツの組み上げ、曲げ加工などは全て手作業です。
なのでアクリル加工は普通のLED加工より少々割高になるんですね^^;
17マジェスタ後期テールでの例
アクリル加工での注意点
【ポイント 1】
これまで書いたことでも、大体は把握していただけたと思いますが
アクリル加工でまず初めにポイントになるのは『イメージの共有』です。
例えば
『アルファードのヘッドライトにアクリル加工』
『オデッセイのテールでアクリル加工』
多くの方はこのようにお伝え頂きます。
しかし、これではヘッドライトやテールの
どこに、どのようにしたいのかが全く分かりませんので
アクリル加工に限らず、参考になる写真や 簡易でもいいのでイラストなどで
お伝えいただくことが大きなポイントです。
これまでイラストでお伝え頂いた中でも
分かりやすかった例をあげるとこのようなイメージ図です。
この例はとても上手に書いて頂いた例ですが
私達も非常にイメージしやすく、スムーズにお見積もりもご案内できますし
スムーズに加工に入ることが出来ますので
何回も何回もご連絡をくり返し、お客さまがストレスを感じてしまうこともありません。
(もちろん私達は何度でもご連絡させていただきますが^^)
加工例にあるのと同じデザインの場合は
写真を貼ってご連絡いただければOKですが
ご自身でイメージされているデザインの場合は
出来る限りこのようにお伝え頂ければ、ご連絡も加工もスムーズに進みます。
【ポイント 2】
こちらもアクリル加工に限ったことではないのですが
加工の際は、上に書いたように型取りから組み立てまで
ほぼ全ての作業が手作業によるインナーのカット、削り込みが必要なため
インナーに触る回数が桁違いに増えます。
ヘッドライトやテールのインナー(中のメッキ部分)は
外装パーツと違い、非常に弱いのです。
そのため、個体差はありますが
カットするためのライン出しのマスキングテープを剥がすと
メッキが剥がれてしまう場合も、少なくないです。
出来る限り剥がれないように工夫しながら作業はしていますが
それでも剥がれる場合がありますので
インナー塗装を行わない場合でも場合によっては塗装が必要になるケースがあると
予めご理解下さい。
ただでさえ慎重にマーキング、カットする必要があるため
その点は予めお伝えさせていただきます。
また、インナー作業の際は手袋着用で行っていますが
触っただけで汚れたり(メッキはホコリをよせつけます)
触ることによる小傷が入ることが多いです。
もちろん汚れた際は、マイクロファイバータオルなどで
やさしく拭きとりますが、拭くこと自体が傷を入れる原因でもありますので
メッキ残しの場合は、少々の汚れや小傷などは覚悟していただく必要があります。
加工するメリットは皆さんお分かりいただいていると思いますが
あえてデメリットもお伝えしておきたいという弊社の趣旨です。